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商業地5年連続・住宅地3年連続上昇

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カテゴリ:不動産市況


住宅地、下落から脱却も

不動産業界 先行き読めず身構え

公示地価/商業地5年連続・住宅地3年連続上昇

感染症、今後に影響

不動産好景気に思わぬ一撃

 

 

 




 国土交通省が11日時点の公示地価を発表した。

 

 

全国26000地点を調べたところ、全国の最高地価は14年連続で東京・銀座4丁目の「山野楽器銀座本店」で1平方メートルあたり5770万円(前年比0.9%上昇)と公示地価としての最高記録を更新した。

 

 

全用途平均と商業地は5年連続で上昇し、住宅地も3年連続で上がった。

 

 

三大都市圏でも全用途平均で2.1%、商業地が5.4%、住宅地が1.1%とそれぞれ上昇幅を拡大。

 

 

地方圏でも商業地が3年連続、住宅地が2年連続で上がった。

 

 

札幌・仙台・広島・福岡の地方4市を見ると、商業地が11.3%、住宅地が5.9%とそれぞれ上昇幅を拡大した。

 

 

 

地方4市を除いたその他の地域でも、全用途平均・商業地が1992年以来28年ぶりに上昇し、住宅地も96年から続いた下落から脱した。

 

 

ただし、その他の住宅地(別掲)は横ばい表示ではあるが、実質0.0305%の下落となっている。

 

 

今年の公示地価も訪日客の増加に伴うインバウンド需要が地価を押し上げた結果を浮き彫りとしたものの、現状、新型コロナウイルス感染が拡大していることで、地価の先行きは今後変わるのが必至の情勢となっている。

 

 

(公示地価一覧136面=東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬・山梨・長野。関連記事=2面・5面・14面)

 

 

 

地価上昇の背景としては、景気の回復に伴う雇用や所得環境の改善に加えて、依然として低い金利環境が後押しし、交通利便性の優れた地域を中心に住宅需要が堅調であることを反映している。

 

 

商業地は、オフィス市況の活況に加えて、観光客の増加による店舗・ホテル需要の高まりや再開発等の進展が国内外からの投資マネーを引きつけた。

 

 

 

全国の上昇率(2面表参照)を見ると、住宅地のトップ10には、沖縄県が4地点、北海道、愛知県、福岡県が2地点ずつでランクインしている。

 

 

インバウンド需要を受けて東京から全国に波及した。

 

 

 

住宅地価上昇率トップは北海道倶知安町で44.0%上昇だった。

 

 

倶知安町周辺のニセコリゾートは別荘や滞在型コンドミニアムの重要がおう盛。

 

 

沖縄でもリゾートホテルなどの開発ラッシュに伴い、建設作業員やホテルスタッフの賃貸住宅の需要が地価を引き上げた。

 

 

北海道や沖縄県だけでなく、長野県白馬村や野沢温泉村、岐阜県高山市、三重県伊勢市といった地域も訪日マネーを取り込んで地価が上昇している。

 

 

 

住宅地の全国最高価格は、東京都港区赤坂1丁目で472万円(8.8%上昇)となった。

 

 

東京都での最大変動率も港区で港南3丁目の14.0%上昇(価格122万円)だった。

 

 

港南エリアは、山手線新駅「高輪ゲートウェイ駅」の暫定開業やリニア中央新幹線の27年開業予定を踏まえて、利便性の向上からマンション用地に対する需要が地価を押し上げたとする。

 

 

 

商業地の変動率でも、倶知安町が上昇率1位で57.5%上昇した。

 

 

2位に沖縄県那覇市、3位に大阪市がランクインした。

 

 

東京で上昇率が最も拡大したのは台東区浅草1丁目。

 

 

いずれも訪日外国人の急増を背景に地価が上がり、上昇率トップ10には沖縄県4地点、大阪府3地点、北海道と東京都と福岡県が1地点ずつとなった。

 

 

大阪圏の最高地価は、大阪市内の心斎橋エリアの住友商事心斎橋ビルで2870万円(同44.9%上昇)だった。

 

 

訪日客を中心にした店舗の出店需要が地価をけん引した。

 

 

 

東京カンテイ市場調査部の井出武・上席主任研究員は、「11日時点としては納得感のある結果だ。当社のデータとのズレもなかった。都心部は上限に近く、地方圏は政令指定都市の上昇など想定通り。地方圏に上昇機運が広がったが、強含みと、そうではないエリアとの格差も確認できた」と話す。

 

 

 

ただ、地価上昇トレンドは、新型コロナウイルスの影響が反映されていない。

 

 

目下の焦点は、今後の地価動向や住宅・不動産の需要が収縮しないかである。

 

 

これからの地価LOOKや9月発表の都道府県地価調査(基準地価)などで地価下落が確認できそうだ。

 

 

 

すべては新型コロナウイルスの終息にかかっているが楽観論は見当たらない。

 

 

現状を見る限り、向こう数カ月にわたって感染拡大が収まらず悪影響を及ぼしそうだ。

 

 

 

この点について井出氏は、分譲マンション市場について次のようなシナリオを描く。

 

 

新築・中古とも『フリーズ(凍結)期間の発生』と『価格下落の本格化』だ。

 

 

向こう36カ月は取引が滞る状態が続くと見立てている。

 

 

 

「不動産各社も新規供給せずに継続物件の処理に対応する感じになるだろう。無理に価格を下げてまで新規供給はしない」と述べるとともに、半年で事態が収束に向かえば悪影響を引きずらないが、「そうでなければ秋以降から分譲価格は下落局面に突入する。まずは中古マンションから値下がり始める」と説明する。

 

 

 

不動産経済研究所によれば、2020年の首都圏新築マンション供給戸数は3.2万戸と19年比2.4%増加を予測しているが、3万戸割れが確実視される情勢となった。

 

 

同社の2月集計でも新規マンション供給数は1488戸と前年の同じ時期との比較で35.7%落ち込んでおり、契約率も3カ月ぶりに60%割れ。

 

 

 

1月を含めて新型コロナウイルスの影響がない段階から供給が絞り込まれている状況を踏まえると、感染拡大がさらに供給の減少に拍車をかけそうだ。

 

 

 

東京カンテイの調べでは、ファミリー向けの新規供給は2月に2000戸と前年同月の2800戸から3割近く減らした。

 

 

18年は3200戸が供給されていたという。

 

 

 

ゆがんだマンション市場が売れ行きの悪化を助長する。

 

 

分譲マンション市場は、投資家と富裕層に支えられてきたためだ。

 

 

とりわけ東京では、そのような色彩が濃いマーケットとなった。

 

 

 

投資家・富裕層は、株価の暴落に敏感に反応し、手元にキャッシュをいかに残すかに思考回路が大きくシフトした。

 

 

「一般的なサラリーマン層が購入できるような取り組みをしてこなかったことが跳ね返っている側面もあろう」(市場関係者)との声も少なくない。

 

 

 

モノやサービスが売れずに企業収益が悪化し、給与やボーナスの削減、人員整理の足音がひたひたと近づき始めればマイホームを買う気力が失せる。

 

 

収入の減少にとどまらずリストラにより職を失えばローン返済に窮して支払いが滞ったりする。買い手は不在だ。

 

 

 

東京五輪・パラリンピックの選手村として使われたあと分譲マンションとなる「晴海フラッグ」に注目が集まっている。

 

 

五輪の延期・中止という事態になればダメージはなお大きい。

 

 

 

前述の井出氏は、「晴海フラッグは販売価格を下げざるを得ない場面や販売済みのキャンセルも覚悟しておく必要もありそうだ」と警鐘を鳴らす。

 

 

一方で、「長期視点で見れば、分譲マンション市場に変化をもたらすきっかけになったと振り返る日が訪れるかもしれない。各社とも五輪に備えたテレワークを前倒しした格好となったが、これを契機に勤務シフトが見直され、週23日会社に行き残りが在宅となればマンションの商品企画も変わる。たとえば、テレワークスペース併設マンションのニーズも高まる」といい、マンションのベースは立地重視であるが、必ずしも職住近接にとらわれない、災い転じて新たなマーケットが生まれる可能性に期待する。

 

 

 

賃貸住宅への影響も小さくない。

 

 

家賃を払えなくなったり、留学生の急減を受けてシェアハウスなどの稼働率に響く可能性もある。

 

 

 

※週刊住宅タイムズ より

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