オフィスストック東京区部に55%集中
不動研、全国87都市調査
18年新築では83%占める
日本不動産研究所は2019年1月現在で実施した「全国オフィスビル調査」の結果概要を公表した。
三大都市と主要9都市、地方75都市の全国87都市の3000平方メートル以上のビルを対象とした。
それによると、今年1月現在のオフィスビルストックは全都市合計で1億2969万平方メートル(1万605棟)となった。
東京区部が7085万平方メートル(4998棟)と面積ベースで全都市の55%を占め、大阪が1619万平方メートル(1277棟)、名古屋が642万平方メートル(541棟)と続き、三大都市に72%が集中していることが分かった。
このうち、18年の新築は207万平方メートル(60棟)と、15年以来3年ぶりに200万平方メートルを上回った。
東京区部が172万平方メートル(44棟)と全都市の83%を占めた。
また18年の取り壊しは77万平方メートル(91棟)で、東京区部が36万平方メートル(46棟)と47%を占めた。
今後3年間のオフィスビルの竣工予定は499万平方メートルで、東京区部がその76%を占める。
新耐震基準以前(1981年以前)に竣工したオフィスストックは全都市合計で3236万平方メートル(3070棟)と、全ストックの25%を占めた。
都市別に割合が多いのは福岡(39%)札幌(37%)京都(36%)大阪(31%)地方都市(31%)広島(30%)の順。
規模別では、10万平方メートル以上の大規模物件の割合は東京区部が24%と突出して高く、逆に5000平方メートル未満は地方都市が22%と、三大都市、主要都市より高いことも明らかになった。
築後年数別では、築10年未満は三大都市が15%を超えており、主要都市、地方都市より築浅ビルの割合が大きかった。
また、建て替え候補となる築40年以上のビルの割合は、東京区部は18%と、他都市と比べて少ないことも分かった。
なお、地方都市は県庁所在都市、人口30万人以上の都市、オフィスが集積している都市などを基準に選定した。
※週刊住宅タイムズ より