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ポスト五輪、大阪湾岸に熱視線

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カテゴリ:不動産市況
ポスト五輪、大阪湾岸に熱視線
2025年 万博に期待
不動産への恩恵見通せず

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東京オリンピック・パラリンピック開催決定後に地価が上昇し、東京の不動産価格はこの6年ほどで25~30%上昇した。

足もとを見ると、価格には天井感が漂いオフィスビルなど商業用不動産のキャップレートは3%を割り込む水準まで低下し、新築分譲マンションの売れ行きも良くない。

海外要因を契機に株価は年末年始に急落。
日本経済の先行きに不確実性が高まっている。

そんな中、去年11月23日に2025年国際博覧会(万博)の大阪開催が決まった。ポスト東京五輪の経済けん引役としての期待は不動産市場にも波及するか。
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利回り求めて資金流入か


大阪万博は25年5月3日から11月3日までの185日間を使い開催する。
湾岸の夢洲が万博会場となる。


大阪湾岸からの波及効果について、2025年万博国覧会誘致委員会では、想定来場者数を約2800万人、経済波及効果を約2兆円と試算している。


ちなみに1970年に大阪千里丘陸の日本万国博覧会での総来場者数は約6422万人だった。


不動産サービス大手のJLLは12月に大阪万博が大阪の不動産市場に与える影響を分析しており、国際的なイベントは、道路や鉄道といった都市のインフラ整備が進むとともに不動産の開発が促進され、国内外から資本・人材を吸引する好機だとして、建設、不動産、物流、商業店舗、ホテルといった業態への波及効果は大きいと期待する。


同社の調査によると、
大阪のAグレードオフィスの平均坪賃料は、18年9月末時点で月額2万267円と09年第1四半期以来の2万円台回復となり、空室率は1.1%だった。


賃料上昇率は前年の同じ時期と比べて11%と2桁増を記録し、引き続き限定的な新規供給とひっ迫した需給環境は続くと予測する。


万博に向けての不動産開発や経済活動を受けて賃料上昇が続き、ビルの新規供給が限定的である大阪を有望なマーケットとして不動産投資市場も活況を呈すると見込んでいる。
ただ、大阪湾岸が万博開催によって東京湾岸のようなイメージを持つことが出来るか。


開催決定後に現地に飛んだ東海東京調査センターの葛西匠氏は、
「(不動産市場的な目線から見ると)盛り上がりに欠ける印象だ。万博による不動産市場への好影響は限定的ではないか」といい、格付け会社ムーディーズ・ジャパンの福士昭文氏は、「ポジティブなニュースだが不動産セクターにどの程度の恩恵があるかは見通せない」と手放しに喜ぶ声は少ない。


大和不動産鑑定の不動産市場調査室で主席研究員を務める竹内一雅氏は「交通の利便性が良くない。そこをどこまでやってくれるかだろう」と話す。



交通インフラ整備が鍵に
インバウンド軸足に展開

会場となる夢洲エリアは、高度経済成長期の波に乗って計画された郊外エリアの象徴だったが、隣接する咲洲などを含めてバブル崩壊によってキャッシュを生まない不採算化した負の側面を持っている。


しかし、地元では、万博を機に投資マネーを呼び込んで活気のある街への変貌を期待する声は多い。


不動産団体連合会の岩沙弘道会長は、「万博開催決定に伴い大阪湾岸エリアには期待している。それには夢洲・咲洲などで鉄道などインフラ整備が進むことが条件となる。


インフラが整えば不動産需要も進むだろう」との期待感を述べ、カジノ施設を含めた統合型リゾート(IR)を呼び込むためにもインフラ整備が重要だと繰り返し強調する。


別の不動産サービス大手のCBREは、万博が決まったことで大阪のオフィス市場に外資の需要が強まる見方はしていない。
「万博もオフィス需要を後押しする材料にはなるが、IR誘致の方が需要を強めるのではないか」と指摘する。


一方で、前出の竹内氏は、
「大阪湾岸がオフィス街になるのは難しいのが本音。オフィスは大阪中心部に集中する」といい、「訪日客を見据えたインバウンド需要を吸収する商業・娯楽といった一大エリアとして大きく開発するのも面白い」とUSJに匹敵する施設の登場に期待する。


大阪市内は民泊開発も活況を呈し、インバウンドに軸足を置いた展開が鍵を握ると見る。




【東京都の差別化図る好機】
IR誘致、夢洲が最有力?


カジノを含めたIR施設は全国3ヶ所に設定予定だが、万博誘致を受けて大阪では、まだ決まっていないIR誘致が折込済みの雰囲気になり始めている。
夢洲が最有力候補に浮上した。


IR誘致による経済波及効果について、大阪府と大阪市では、即効性の高い建設投資が7600億円、運営で年間6900億円とはじいている。
誘致が決まれば24年ごろの開業が見込まれている。


JLLでも大阪万博のハイライトとして、インフラ整備と再開発による大阪の不動産市場の価値向上を挙げて、「国際会議の開催や学術研究拠点、観光都市、港湾都市の神戸などと互いの特徴を生かし補完することで東京都は異なる国際都市圏に飛躍する潜在能力を秘めている」とする。


今年はその潜在力を推し量る国際イベントが控えている。
6月に大阪でG20サミットが日本で初めて開催される。
「国際的なイベントの運用能力を推し量る一つとして関心を持つ海外メディアに対しての情報発信力が大阪は試されそうだ」と地元は気を引き締める。


不動産業界としての今後の着眼点は、民間資本による都市再生が大阪の不動産マーケットの価値を一段と高めていくかにある。


不動産への投資マネーの性向を見ると、足元では長期安定収入に期待するコア投資家の資金が主流になっている。


企業収益がプラスであるものの、設備投資が落ちて内部留保が増えており、投資先が見当たらない内部留保の資金が、利回りを最低限確保できる不動産を目指している格好となっているためだ。


しかし、適温相場を演出してきた株価・為替・金利の相場が崩れると企業収益に影響して時間差で不動産市況が悪化に転じる。


これまで企業業績があまりにも良かったので、一定の調整があると覚悟する経営者は少なくない。
一方で「国内からの資金と海外からの資金供給がともに必要以上に細る心配はしていない。世界的な信用収縮が起きると別だが、日本経済は相対的に弱くない」との声もある。


リーマンショック前のファウンドバブル期とは違い、マイナス金利の日本にあって国債利回りとの比較でイールドギャップが確保できているから不動産バブルではないとの見方も根強く、
そうした見方を受けて東京に比べて割安感のある大阪の不動産マーケットに大阪万博が開催されるまでの無効6年余りにどれだけ投資マネーが流入するかに注目が集まっている。



※週間住宅タイムズ  抜粋


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