日本の投資家に慎重姿勢
CBRE 投資家意識調査
インバウンド更に拡大
シービーアールイーがまとめた投資家意識調査によると、日本の投資家の投資意欲は依然として高いものの、価格下落を懸念して慎重姿勢がやや強まっていることが分かった。
一方で売却意欲が高まっている。
売却額が前年に比べて増加すると回答した投資家は全体の34%となり、1年前よりも9ポンド低下した。
国内外の急激な景気変動や、不動産価格の下落を最大のリスクと考えている。
こうしたことから売却物件が増えることを示唆しているものの、売り主と買い主の間で価格目線が開きつつあるため、取引の成立に時間を要する事例が増えると見ている。
主要アセットタイプの利回りが低下する中、より高い利回りを求めてオルタナティブアセットへの投資を模索する動きも伺える。
今後投資を検討するセクターは「学生寮・学生用マンション」が20%と最も高く、次いで「データセンター」「サービス付き高齢者向け住宅・老人ホームなど」「ヘルスケア」が16%を占めた。
投資対象全体の中で最も魅力なアセットタイプは、オフィス(41%)が最も多い。
前回調査よりも10ポンド増えた。
ホテルが26%で続いた。
アジア太平洋地域を投資対象とする海外投資家は魅力的な都市の1位に東京、7位に日本の地方都市を選んだ。
2018年は、海外投資家からの日本に対する関心がさらに高まることを示唆しているという。
日本を魅力的だと回答したのは、アジアの投資家が中心で59%を占めた。
前年同様にアジアからの投資がインバウンド投資の牽引役になるとみる。
日本が最も魅力的だと回答した海外投資家は、世界全体での投資額のについて「17年と同じ」(48%)または「17年より多い」(52%)と回答しており、インバウンド投資額そのものが前年に比べて増加する傾向にあるという。
※週刊投資タイムズ 抜粋